大阪本町「toi books」さんの移転前、最終営業のこと(〜9/15)。
こんばんは。三連休の初日(だと今朝気づきました)、いかがお過ごしでしょうか。
月曜日でも、休み明けでもないのに、レターが届いて驚いた方もおられるかもしれません。どうしても、お知らせしたいことがあり、今日お届けすることにしました。
その前に、わたしの現状を「前回までのあらすじ」的にご報告すると……。
ーー前回のレターをお届けした翌日より、持病に気管支喘息を発症し、けほけほ不調気味の青山ゆみこ。三連休の初日ともなる9/13(土)は、細川貂々さんとの共著『相談するってむずかしい』(集英社)の発行記念イベントを、大阪池田の私設図書館「ふるえる書庫」さんで開催する予定だった。しかし、ゆみこはまだ声がうまく出せず「延期」を余儀なくされた。
ゆみこは、「ふるえる書庫」を運営している釋大智さんにも、共著パートナーである貂々さんにも申し訳ない気持ちでいっぱいで、詫びの言葉を繰り返すが、かえって励まされる有様。ゆみこは、いろんな人のあたたかさに触れ、感謝の気持ちで体調の回復を誓うのだった。
というわけでした……涙。
参加予定だった方にはメッセージでお伝えしたのですが、前の自分なら、ぎりぎりまで悩んで、「絶対にやらなきゃダメだ」と思い込んで、こんなふうに「延期」なんて選択肢をもてなかったと思うんです。
でも、貂々さんや大智さんという信頼できる人に正直に打ち明けて、早めに決めることができたのは、以前の自分とは少し違うような気がします。
選択肢が増えるって、生きるのが少し楽になる。いやいや、まだまだ修行中だし、本当にたくさんの人に迷惑をかけちゃったけど、改めて思うことの多いこの度でした(咳がまだ残っているので、あとひと息という感じ。どうぞご心配ありませんように)。
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さて、お知らせしたいことについて。
大阪・本町「toi books」の現状店舗での、最終営業のこと(〜9/15)です。
いわゆる独立系書店としてオープンして7年目、全国の本好きにファンのいる「toi books(トイブックス)」さん。9月15日までは今の本町で、10月からは駒川に移転します(元「本のお店 スタントン」さんの場所)。
ご店主の磯上竜也さんが、今回の移転を決めた経緯などはこちらのnote記事に書かれています。
7月の頭にこの記事を拝読して、「いろんなことがつながって必然なのだな」と震えるような思いでいました。「本のお店 スタントン」さんも街で愛されている本屋さんですから、なんだかわかる気もする、ああ、なんだか磯上さんのお人柄を感じる流れだな、とも。
わたし個人としては、雑誌編集時代に作っていた月刊誌が「アセンス」で毎月とてもお世話になっていたという関わりがまずあり(アセンスという書店として)ました。
また、磯上さんが心斎橋のアセンスにおられた頃(閉店する少し前のあたりに)、イベントに関連してたまたまご挨拶することがあったり。特別に親しいとかではなく、いわば一方的に磯上さんを「信頼する本屋さんの中の人」と認識していました。
そんな磯上さんが独立して、本屋さんを開かれた。すごいなあ。素敵だなあ。SNSの本のご紹介などを楽しみに見ていますが(さすがのセレクトだなあと)、なかなか本町店舗に行く機会がなくて、でもブックマーケットなどでご出店されているのに出会うこともあり、ブースの棚から本を選んで連れて帰ったり、たまに通販も利用させてもらったり。
本町の現店舗は、あのアセンスの磯上さんが独立して立ち上げた特別なお店。棚の隅々まで「磯上さん」を感じる希有な本屋さん。そんなふうに感じています。
その本町のお店の営業も残すところあと3日。という昨日深夜(わたしもうとうと寝ようとしていたとき)、こんなお知らせがツイッターで流れてきました。

夜分遅くに申し訳ありません。
私事で大変恐縮なのですが、本日母が急逝いたしました。
本来であれば明日からお店の営業はお休みさせていただくところなのですが、明日〜明々後日は移転前の最終営業日となるため、とほんの砂川さん、1003の奥村さんに店番に入っていただき、
奈良「本屋とほん」の砂川さん、神戸「1003」の奥村さんが、本町の「toi books」のお店の最終お店番をされるとのこと。
磯上さんの心中を思うと、お母さまのことも、お店のことも……言葉がありません。
また、砂川さんと奥村さんがどんな気持ちでお店に立たれるのか。そのことを思うと涙が止まらなくなってしまいました。
今日は「とほん」の砂川さん、明日と明後日の最終営業二日は「1003」の奥村さんがお店番をされる本町の「toi books」さん。
もしかすると、「toi books」の移転をご存じない方もおられるかもしれません。そんな方にも届きますように。ひとりでも、たくさんの人が「toi books」さんの本棚を見られたらいいのになあ。
心から願いながら、このお知らせレターを皆さんに送ることにしました。

神戸元町の1003店舗も三連休、休まず営業します。どちらもよろしくお願いします。

toibooksの現店舗での営業は明後日9/15日まで。レトロなビルの一室に作り上げられた本の世界を見納めに、ぜひお立ち寄りください。
遠方だったりしてお店には行けないけど、「toi books」の本町のお店を見たいという方は、ぜひこちらをどうぞ。三宅香帆さんが「三宅書店」で「toi books」に行かれた回です。
今回はサポートメンバーの方にお届けする予定だったのですが、またも変わってしまいごめんなさい。体調を整えて落ち着いたからまた書きます。
(おわり)
明日(9/14 日曜)はわたしが気になるイベントが2つあります。末筆で失礼ながら、あわせてご紹介させてください。
◉梅屋敷ブックフェスタ(第9回)
牟田都子さん、金井真紀さん、安田菜津紀さんをはじめ、小指さん、生湯葉シホさんなどなど、わたしも大好きな書き手の方がたくさん参加されます。贅沢すぎる、いいなあああ。東京方面の方、どうぞ〜。


明日開催予定の梅屋敷ブックフェスタは、文筆家・エッセイスト編です。
勅使川原真衣さんの滞在時間が少し変更になりましたのでお伝えいたします。
お客さんの状況によっては、入場制限をかけるかもしれません。ご了承ください。
◉大阪文フリ(文学フリマ大阪13)
大阪、南港にあるインテックス大阪2号館にて開催。1,233が出店(1,422ブース)だそうです! わたしの知っている人(ツイッターでフォローしてる人、版元さんとか)もたくさんご出店されます。行くだけで元気でそうですね。行かれる方、いいなあ。

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