行動力より「やめる力」。人生は決断、ケツとダン。ダンこそがなにかを始めさせる(気がする)

『元気じゃないけど、悪くない』を読んだ方によく言われたのは「青山さんは、次々と新しいことを始めますね。すごいですね」ってこと。いや、そんなんじゃないんです。行動力というより、やめる力。人生は決断、ケツとダン……というお話。
青山ゆみこ 2025.05.12
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5月もあっという間に半ば(白目)。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

わたしはここ最近、ジムに通いまくっています。といっても、2〜3日に一度、1回45分ほどなんですけれど。ほかの時間はひたすら椅子にじっとり座ってパソコンに向い、仕事の合間は気分転換にソファで寝転ぶという日々。

「おめー、立てよっ!」(ジョーのように胸ぐらをつかまれる)
自分に言いたい。

手帳を見ると4月はジムに行ったのが3回のみ。遡って3月も5回だけでした。
体感的に運動不足だわあ。そんな罪悪感のようなものもあるけれど、なにより「もったいない」というセコさが炸裂してしまうわたしなのです。月額定額のサブスクだから、通えば通うほどお得だし、通わないと損を……。

入会しているのはキックボクシングのフィットネスジム(格闘はしません。音楽に合わせて身体を動かすというタイプ)。通い始めたのが2023年の5月だったので、ちょうど2年が経ったところ。

『元気じゃないけど、悪くない』(ミシマ社)という本に書いたように、わたしには浮遊性めまいがあって(2021年1月から)、その治療というかリハビリのために、筋力アップと血行改善のために、急に思い立って入会したのがきっかけでした。

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正直なところ、めちゃくちゃ楽しい。親しい人に「もうまぢで楽しい。ジムに住みたい」とか言いまくるほど。女性専用なのでスタジオとか更衣室もいかつさ皆無だし、通っている他の方も皆さんやる気に満ちていて、行くだけでテンション上がるんです。フリーランスで夫くらいしか人と会わない日が続く生活をしているわたしに刺激を与えてくれる時間でもあります。でも、友達はつくらずに、気楽に行けたのもひたすらよかった。コミュ力ゼロで過ごせる安心感のようなもの(スタッフの方が感じ良いので、それだけで十分)。体力もついてきたのか、以前のようにふうふうと息切れもしなくなったし、足腰も強くなった気がします(たぶん)。

こんなに良いこと尽くめだからでしょうか。ジムのレッスンはいつも予約がぎゅうぎゅうに埋まっていて(定員があるのでレッスンは事前予約制)、当日、それこそ、時間が空いたときにぱぱっと行くというのは難しくて、あらかじめ予約を入れなきゃいけない。

キャンセルは自由にできるんだけど、「いま行きたい!」と思ってもいけない。まあ、そんなのどこのスタジオレッスンでも当然に思うのですが。
でも、でも、そんなふうに3月、4月と行けなくて、いちまんさんぜんえんほどの月会費で3回!? 一回よんせんえんか、、、なんかくやしい、、、、

だから5月に入り、無理くり予約を入れて行けるだけ行こうとしているのです(セコい)。同時に、必死に行こうとしているのは、この5月いっぱいで退会を決めたからでもあります。

えー、やめないでも、また頑張って通えばええやん!
そうやって行けるだけ行けばええやん!

自分でも、そのことは何度も考えたのですが、なんかね、うまく言えないんだけど、もう情熱が消えてしまったことに気づいてしまったんです。あんなに楽しいと思って通っていたこの2年だったのに。あのテンションが戻ってこない。

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